変圧器の固体音障害対策
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- 病院の電気室直下処置室にて変圧器通電に伴う固体音が発生
- 新設病院の電気室直下処置室にて変圧器通電に伴う固体音が発生しており、施主検査で指摘を受けていた。この対策としてメーカー標準ゴムからスプリングに交換する対策が行われ、固体音は解消。

対策のポイント:小型のスプリング防振ユニットを適用し、寸法上の制限をクリアしつつ性能改善
メーカー標準ゴムによる防振対策では性能が十分でなかったことから防振のグレードアップが必要となったが、標準のスプリング防振架台では盤内に納まらず、今回、小型のスプリング防振ユニット(TRV-N型)を適用することで盤内に納めつつ、目標環境を満足することができた。
原因:防振グレードの選定判断ミス
本件変圧器に対して、原設計ではスプリング防振が指定されていたが、電気室直下に振動、騒音目標値が設定されていなかったため(直下は処置室等、病室は直下隣接スパン)、設備業者単独の判断によりメーカー標準ゴムのまま防振対応していた。引渡し前のゼネコンによる自主検査段階では負荷が少なかったため変圧器の影響も目立たなかったが、引渡し後負荷が増加したことにより変圧器直下での騒音が大きくなり施主検査にて指摘された。対策前(指摘された時点)での直下騒音環境は最大NC-50に達しており、騒音を無視できないレベルであった。調査の結果、メーカー標準の防振ゴムでは性能不十分と判断され、防振ゴムをスプリングに交換する対策を行うことになった。
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盤内変圧器全体(対策前)
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変圧器脚部に装着されたメーカー標準ゴム
対策:スプリング防振ユニット(TRV-N型)を用いて対策
スプリング防振へ交換することとなったが、寸法上の制限が与えられた(既存盤内)。スプリング防振対策については、耐震やバネ上変位抑制の観点から標準的な防振架台が望ましいと考えられたが、防振架台の場合、高さ方向で盤内に納まらないことが判明したため、付随的効果は期待できないものの同じ防振効果が得られるスプリング防振ユニット(TRV-N型)を用いることになった。
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盤内変圧器全体(対策後)
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変圧器脚部に装着されたTRV型防振ユニット
効果:騒音値はNC-30以下に低減し、障害は解消
この対策の結果、直下騒音値は最大でもNC-30に低減した。指摘を受けた施主からも大きな低減効果にご満足いただき、騒音障害は解消に至った。
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対策前後の処置室騒音比較
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対策前後の直下階各室騒音比較