特許機器株式会社 特許機器株式会社

特許機器の
プロフェッショナルたち

SPECIAL TALK

振動制御の専門メーカーとして50年の実績を持つ特許機器。営業・ソリューション技術・開発の3名のベテラン社員に、微細な振動を制御する「除振」領域における事例を交えながら、特許機器の特徴や振動制御事業について語ってもらいました。

  • SPEAKER01

    営業本部 第三営業部

    営業職

    経済学部卒・1992年新卒入社。「除振」領域の営業として、国内市場の開拓のみならず海外展開も牽引してきた、技術営業のスペシャリスト。

  • SPEAKER02

    技術本部 技術部

    ソリューション技術職

    工学部卒・1998年新卒入社。当初から「制振」や「除振」領域を中心に様々な測定・解析を行ってきた、振動現場のスペシャリスト。

  • SPEAKER03

    技術本部 開発部

    開発職

    工学部卒・1996年新卒入社。除振装置であるアクティブ製品に調整・設計・開発と多方面から携わってきた、アクティブ技術のスペシャリスト。

振動の問題を解決するまでの流れは?

開発

こんな装置を設置したいけれど、ここにおいても床振動の影響は大丈夫か?という判断をお客様ができないときに、特許機器が見れば、その振動と装置の仕様を比較して設置可能かどうかの判断ができます。まずは現場を担当するソリューションチームが振動を測定しに行って検討書をお客様に提出する、実際に振動影響が大きければ除振装置をくださいと営業チームに話がいって、設計チームが図面を描き、生産チームがその図面を形にして、最終的にまたソリューションチームが装置を適切に調整して、ダメな床をOKな床に変える…という流れですね。

ソ技

ソリューション部隊が現場に入って行う作業としては大きく2種類あって、装置を置く前の測定と、その後装置が入ってからの調整と最終検証。あとは、使っていてうまく使えないとか、原因はわからないけどたぶん振動や音じゃないか…というときに、何が原因かという調査をしに行くこともあります。振動を測るだけであれば機械を持って行ってセンサーを置けば測れるのですが、ただやっぱり、装置に問題が起こっていて調べようと思ってデータを見ても、何をどう分析したらいいのか、お客様ではなかなか経験がないのでわからない。その辺が、振動の世界ってニッチというか、そこまでお客様としても振動だけに対して力を割けないところでもあるので、我々の存在価値がある。ある意味、重宝がってもらえるというか、現場に出る身としてはやりがいを感じるところだったりします。

開発

そもそも、精密機器に障害を引き起こす微振動の分野では、測定って最初は振動だけをやっていました。原因が分かったと思ったら、実は振動じゃなかったっていうのがあって、じゃあ音ではないのかと調査してみると、クリーンルームはずっと空調が回っているんだけど、その音圧で揺れていたという事例があった。音と振動に関係があることが分かったので、振動計に騒音の測定器も加えて。そうしたらまた、それ以外のもので揺れているように見える。次は何だろうと調べると、磁場の影響を受けていて、実際は揺れていないのに微妙なノイズによって誤作動を起こしていたということもあって、じゃあ振動計に騒音計に、磁場センサーを置こうってなって。そうして、最初はそこまでやっていなかったのに、どんどん足していっているよね。わからないことがやっぱり出てきて、追いかけて。

営業

人は感じることができない領域だから、見えるもので確認しようと思ったら全部計測するしかない。結局、やろうと思ってやっていたというよりは、「何とか原因を見つけよう」「何とか解決してあげよう」と問題に取り組んできた結果が蓄積されていて、先輩たちの経験してきたことが今に継承されている。当社だけで完結しなかったとしても、どこか協力できる会社と一緒にやったりして、当社に相談してくれれば、自社で解決できることも紹介もしてあげられますよという、コンサルティングを重視しています。

ソ技

お客様と現場で一緒にやっていたら、「除振装置を導入すれば直るかもしれないけど、もっと機械を補強した方がいい」とか、そういう基本的に大切なことをまじめに一番に伝えますよね。除振対策を行えば確実ですが、それなりの費用も掛かりますし、まずは機械自身の構造的な問題点や運用面での回避策がないかどうかを探ります。もちろん構造上できないから装置を付ける必要があるという時もあります。しょうがないときはしょうがないけれど、基本的にはこういうところに問題があるんですよ、ということをしっかり伝える。

営業

そういう真摯な問題解決の姿勢を認めてもらっているからこそ、お客様が自然に広がっていったのかな。

印象に残っている案件は?

営業

A社との共同開発案件が最近では一番、技術的におもしろいかな。お客様側自身も新規の開発製品で、超最先端向けの装置を当社と一緒に開発して成功させたという事例です。当社製品の上に搭載される装置をお客様が開発していて、その下の台(除振装置)で振動の部分は特許機器が提案しました。新しい試みで、これまでありそうでなかった。

開発

そうですね。装置を2台並べて、同じように動かしたいというリクエストでした。片方が動いたら片方も同じように動いて互い違いには動かないような仕掛けを付けたいという要望があって、それを考えて、実際に実現し納めました。

ソ技

シンクロで2つを全く同じ動きにさせているわけではなくて、2台の装置の相対変位をなるべく小さく収めようっていう話だったよね。

開発

そうそう。シンクロさせても、どうしても個体差があるので。まったく同じ動きはできないから、制御とセンサーを見直して開発しました。

営業

他社はなかなかやりたがらなかった。除振装置に求められる性能としては、床振動を低減すること、搭載装置が作動することで発生する偏荷重をできるだけ早くキャンセルすること、最後に2台の装置の位置を合わせること、という3つがあって、2つ目までは他社でもできるだろうけど、この3つ目ができたのは経験値と…やっぱり経験値やな。

開発

ええ。一つひとつの技術的要素は全く違う現場でもやっていて、それぞれ何とか仕上げていったものです。それを、ぎゅっと全部使ったのが今回の案件ですね。そもそも除振装置は空気ばねで浮いていて、目標の位置から動かないように制御をかけている。以前、お客様からその精度を良くしたいという要望があって、センサーを見直すやり方があるというのを一つの技術として完成させて、商品を納入した。また、精度をもっと良くしたいというリクエストがあって、制御のやり方を見直して性能も上がるというのが一つの技術としてあって。そういう今までの技術を全部足して、それにワンアイデア加えてやってみたら、できたという。

ソ技

まさに積み重ねだよね。

営業

こんな難しいものをやろうと言えるメーカーは限られている。その中に当社が入っているということは、特許機器が今の最先端の半導体技術を支えているとも言えるかもしれないですね。

若手に求めることは?

開発

とりあえず何でもやること。あれ面白そう、これも面白そうと手を出してみてほしい。

ソ技

枠にとらわれずにやった方が、すぐには役立たなくても後々生きてくるというか、必要になってきます。振動といっても今話している精密機器に関する振動だけではなく、建築構造系の振動、設備機器の振動や音、また磁場など様々ありますし、振動技術以外にも製品の生産技術に関する話やお客様の装置に関する知識、業界動向など、いろんなことが関係してくるので。

営業

最近海外に展開するようになって、海外でも実は当社の技術が通用するということが分かってきています。やっぱりそういう風に、外でも通用するように育ってほしいし、その背景は実直にお客様の問題に向き合っていくということなんだろうなと思います。

一番の経験になっている、転機になった現場はありますか?

ソ技

転機になったといえば、入社して3,4年目のとき。あるビルの新築工事現場で、床振動を抑えるための装置をビル全階の各所に多数納入する案件がありました。この装置それぞれは設置場所に応じた最適な調整が必要で、台数が多いだけでも大変だったのですが、加えて装置の効果を検証するための測定方法が複雑で手間が掛かり、かなり苦労しました。それを逃げずにやり切ったということがその後の自信につながったのかなと思います。時には仕事を進める上で意見の相違などもありましたが、その時から、自分からぶつかっていくではないけど、先手を打って提案していくというのも習慣付いたかなと。終わった時は、12月の末ぐらいでクリスマスの曲がビル全館に流れているような中で、現場の皆さんと一緒に「終わったなあ」とか言いながら記念撮影した写真は今も持っています。何とか無事に終えた達成感もあるし、あの辺がスタートというか、きっかけになったかもしれないですね。

振動制御事業は今後どうなっていく?

ソ技

除振の分野はハイテク化や微細化が進んでいくけど、振動そのものはなくならないと思う。例えば先端機器でもコストや作り方の問題で意外と簡単な構造をしていることはよくあるし、建築のビルでも高性能素材の開発が進んで壊れにくい建物になってきている分軽くなって、振動は大きくなってしまったり。まだまだ振動制御が必要とされる場はあるだろうし、未だに知らないことや、なんでこうなるか分からないということがいっぱいあることを思うと、目を付ける場も探求することもまだまだいっぱいあるんじゃないかと思います。

営業

もし今特許機器がなかったら、世の中もっとうまくいっていないかもしれない。スマートフォンの出荷が遅れたり、そもそも開発や量産ができなかったり、建物の中はクレームばっかりで音が漏れてきていたり。それがうまくいっているということは当社が貢献している証ではないかと思います。このようなことは日本だけじゃなくて、グローバルに展開したら市場はまだまだ広く存在していて、誰も気づいてないニーズがいっぱいある。

開発

まだまだ知らないことがあるし、やったことのない仕事があります。これからも探求心を忘れなければ、これまでできなかったことがまだまだ沢山できるようになるだろう、そんな会社だと思っています。

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