オフィス会議室の机上振動に対する、天吊り全熱交換器・エアコン室内機の防振対策
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- 天吊り全熱交換器、エアコン室内機の運転に伴い、会議室机上において有感振動が発生
- 階下天吊り全熱交換器、エアコン室内機の運転に伴い、会議室机上において有感振動が発生していた。また、湯飲みに現れる波紋も気になると指摘されていた。この対策として全ての機器の防振をゴムからスプリングに交換した結果、会議室机上振動は解消した。

対策のポイント:エアコン室内機の追加対策を提案し、これにより机上振動は更に低減
当初、依頼主様からのご指示により問題の机の真下にある全熱交換器のみ対策したが、机上振動は十分に低減しなかった。そこで離れたエアコン室内機の追加対策を提案し、これにより机上振動は更に低減した。依然、体感振動は多少残っているが(※机の構造特性に起因する)、湯飲みの波紋については解消した。
原因:机の天板を支持する脚が細く揺れ易い形状であった
問題となっていた天吊り機器は17.5Hzにピーク成分があり、会議室机上ではVL-70と非常に大きい有感振動が発生していた。また、湯飲みの波紋が大きいとの指摘もあり、視覚的な影響も大きかった。問題の会議室机は、天板を支持する脚が細く揺れ易い形状であり、机の固有振動数も天吊り機器運転時のピーク成分に近い17Hz付近にあることが分かった。
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図1:天吊り機器運転時の机上振動スペクトル
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図2:会議室机の固有振動数
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図3:揺れやすい会議室机
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図4:会議室の全景
対策:隣接スパンの室内機全ての防振をHSS型スプリングハンガーに交換
当初依頼主様は会議室直下の全熱交換器しか対策予定をされていなかったため、原因として考えられるそれ以外のエアコン室内機についても対策を提案、その時は会議室直下スパンのエアコン室内機について追加対策を実施したが、机上振動は殆ど低減しなかった。その後、測定データを再検討したところ、隣接スパン室内機の影響も確認されたため、後日あらためて隣接スパンの室内機全ての防振をHSS型スプリングハンガーに交換することになった。
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図5:対策後の全熱交換器
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図6:対策後のエアコン室内機
効果:体感振動は1/3程度に低減、湯飲みの波紋は非常に小さくなり、顧客にご満足頂いた
対策後、会議室机上の体感振動を決定付けていた16Hz帯成分は10dB近く低減し(約1/3)、振動レベルは対策前のVL-74からVL-65になった。机の固有振動数との共振があり依然振動がやや残る状況ではあったが、湯飲みの波紋については非常に小さくなり、その点について顧客より大きな評価を頂いた。
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図7:机上振動の対策前後比較