アクティブ磁場キャンセラー AMC-331
磁場変動が発生すると、電子顕微鏡などの電子ビーム応用装置に悪影響を及ぼします。AMC-331は磁場変動を高感度磁場センサで検出し、ヘルムホルツコイルを用いて逆位相の磁場を発生させることで磁場変動を抑制するシステムです。
基本原理
変動磁場の原因
- 磁性体の移動によるもの(自動車、エレベータ、電車など) ・電源ノイズ(50 or 60 Hz)
- 周辺機器の影響

ヘルムホルツコイル
- 同じ巻数で直列に接続し、平行に配置したコイルのこと。
- 電流を流すとコイルの軸方向に磁場が発生する性格がある。
磁束密度等高線図

ヘルムホルツコイルによる平行磁界

理論計算 1

理論計算 2
X軸方向の磁束密度はピオ・サバールの法則を用いて次式を得る。

理論計算 3 解析結果1

理論計算 4 解析結果4

特長
- 高性能:最大40~60dBの優れた減衰性能
- 低コスト:シールドによる磁場対策に比べ約1/10のコストを実現
- 簡単施工:装置周辺にコイルを固定するだけの簡単施工
制御方式:直流代表値制御+各軸独立フィードバック制御
制御範囲:±15μT(認定可)
制御周波数:準DC~1kHz
減衰率:40~60dB
1) 実測データ 200Hz外乱

2) 実測データ 環境外乱

用途
- 走査型電子顕微鏡(SEM)
- 透過型電子顕微鏡(TEM)
- 集束イオンビーム(FIB)
- 質量分析装置(MASS)
- 電子ビーム描画装置(EBL)
- マスク検査装置
- ウエハー観察測長SEM
