発電機接合部のクラック原因調査と対策実施例
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- 非常用発電装置(エンジンと発電機の接合部)の亀裂発生トラブルを解消
- 非常用発電装置において、エンジンと発電機の接合部に亀裂が生じる不具合が発生。防振支持方法に問題があったが、共通架台を介した防振支持方法に変更することで振動は大幅に低減した。

対策のポイント:対象物の強度を考慮して防振支持方法を検討する必要がある
機器を防振支持する場合、対象物の強度を考慮して検討する必要がある。強度不足の場合、共通架台を設けた上で防振支持しなければならない。
課題:非常用発電装置の接合部分に亀裂が発生
350kVA非常用ディーゼル発電装置のエンジン‐発電機接合部分に亀裂が発生(図1、2)。亀裂が進行する恐れがあり、運転不可となっていた。
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(図1) 発電機の振動状態(対策前)
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(図2) 接合部の亀裂
対策:共通架台上にエンジンと発電機を固定し、架台下で防振支持する方法へと変更
エンジンと発電機部分は、防振ゴムで直接支持されていたが、各部を同時測定し振動モードをアニメーション化すると、亀裂の生じた接合部が折れ曲がるように回転する動きをしていることが判明(図3)。防振支持方法に問題があると考えられたため、共通架台上にエンジンと発電機を固定し、その架台下で防振支持する方法へと変更された。
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(図3) モードアニメーション(30Hz)
エンジンと発電機を防振ゴムで直接支持。
軸回転数(30Hz)で、接合部が回転するように挙動し、亀裂が発生。
効果:エンジン‐発電機接合部で折れ曲がる様な挙動は解消された
対策後の振幅は約1/10に大幅低減し(表1)、エンジン‐発電機接合部で折れ曲がる様な挙動はほぼ解消された(図4、5)。
また、場所によりばらつくが、基礎振動についても10~20dB(30Hz)程度低減している。
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(表1) 亀裂発生箇所の変位(無負荷運転)
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(図4) ≪対策前≫モードアニメーション(30Hz)、及び防振支持方法
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(図5) ≪対策後≫モードアニメーション(30Hz)、及び防振支持方法