磁場制御技術
環境磁場による障害
SEM(走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)、電子線描画機など、電子線を応用した装置では、
環境磁場(磁界)の影響を受けて(照射される電子線が受けるローレンツ力)、
像の乱れ、加工精度不良を発生することがあります。
環境磁場(磁界)の影響を受けて(照射される電子線が受けるローレンツ力)、
像の乱れ、加工精度不良を発生することがあります。
磁場の発生要因
磁気力が及ぶ空間を磁場(磁界)といい、磁気力は電荷を持った粒子の運動により発生します。
一般環境では、電子線応用装置に影響を及ぼす磁場要因として、以下のようなものが挙げられます。
- 受変電設備、送配電線による交流磁場(商用電源周波数)
- 電気機器・設備による交流磁場、ON-OFF変動
- 磁性体移動(車両、エレベータなど)による直流変動磁場
- 直流方式電車の架線、軌道を流れる電流変化(不規則な磁場変動)
対策
磁場キャンセラーにより制御対象領域の磁場変動を抑制することが可能です。磁場キャンセラーは、高感度センサーとデジタルコントローラで任意方向の磁場を検出し、ヘルムホルツコイルを用いて逆位相の磁場を発生させることで磁場変動を抑制するシステムです。